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臨床での活用漢方で治そう

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風邪の漢方治療

処方の選別

自然発汗の有無で処方の選別をします(図参照)。

  1. ●発汗しない場合(無汗)
     発汗剤を用いて発汗を促します。その結果、熱が下がり症状の改善が速やか得られます。この発汗剤には麻黄が入っている方剤(麻黄剤:葛根湯や麻黄湯など)を使用することになります。
  2. ●発汗する場合(自汗)
     消化器症状を整えて治癒へと導きます。あるいは発汗するにしても弱い発汗剤を使用します。麻黄剤で強く発汗作用させると発汗が過度になり体力を消耗し状態がこじれやすくなり、返って症状が増悪します。

表.自然発汗の有無による処方

風邪における生体防御反応

無汗と自汗は生体防御反応が違う
 ここで汗が出ない(無汗)人と汗がじわじわ出る(自汗)の人の違いを考えてみます。
この差が出る原因は生体外から侵入してきたウイルスの量や毒性と生体防御反応の違いにより異なります。
 総じて体力のあるような人(実証タイプ)は、生体防御反応も強い場合が多く陽証の反応になります。症状としては激しい反応となり、無汗であり高熱がでて脈の緊張がよく(脈浮)頻脈(数脈:さくみゃく)になります。
 逆に陰証タイプの反応は激しい反応ではなく、熱はそれほどでない、脈はふれるが緊張が弱く寒気が先行します。総じて虚弱者に多く、生体防御反応が弱い人がこのような反応を示します。
 ここで間違えてはいけないのは日頃の体力の差、つまり実証なのか虚証なのかは考える必要はなく生体防御反応の差、強い反応なのか弱い反応なのかだけを考えることが大事です。多くはありませんが、実証の人でも弱い反応、虚証の人でも強い反応を示すことがあるからです。

処方の実際

以下に各処方の使い方を示します。

  1. 麻黄湯
    頭痛や発熱、節々が痛く、続々する寒気がする、汗が無い場合
  2. 葛根湯
    僧帽筋(特にうなじ)が緊張して凝り、汗がなく寒気がする場合
  3. 桂枝湯
    汗が自然に出てきて寒気がする、微熱がある場合
  4. 小青竜湯
    鼻水やくしゃみのある場合
  5. 香蘇散
    季節によらない感冒(夏風邪が多い)頭痛や発熱、悪寒する場合
  6. 麻黄附子細辛湯
    寒気から始まる感冒で背中がぞくぞくする、のどが痛い風邪。また普段元気な人でも過労などで体力が弱っていると、寒気から始まります。また、くしゃみ,鼻水、特に朝のくしゃみに有効です。
  7. 真武湯
    老人のかぜのようにはっきりしない感冒