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品質管理への取り組み (QUALITY CONTROL)
原料生薬の品質確保への取り組み

漢方エキス製剤の効果をより確かなものにするために

当帰(トウキ)

漢方薬は原則として一定の理論に基づいて配合された複数生薬の組合せで成り立っています。したがって個々の生薬の果たす役割は非常に大きく、その品質は漢方エキス製剤の品質に直結しています。原料が天然産物であるがゆえに、常に同じ品質レベルの漢方エキス製剤を提供するためには、一定品質の生薬の確保と管理が必要不可欠となります。
クラシエでは医療用漢方エキス製剤の品質確保のため、原料生薬の選定と管理体制にこだわりをもって取り組み、トレーサビリティの確立を目指しています。

中国の青島に拠点を置き、高品質生薬の安定確保に努めています。

青島華鐘製薬有限公司

原料生薬の品質は、同じ基原植物でも産地や気候、採取時期、採取後の保存方法など、さまざまな条件により変動します。その品質変動を極力少なくして安定確保するために、クラシエでは、中国全土より産地を指定し、採取時期を定めて集荷しています。また、一部の生薬では、『日本薬局方』基準に加え独自の規格を設定し、品質確保に努める一方で、品質維持のために保存方法にも細心の注意を払っています。そのための拠点として、中国との合弁会社「青島華鐘製薬有限公司」を1988年11月に設立しました。

オリジナル品種による品質確保を目指しています。

生薬の産地を中国各地に指定するほか、日本国内で伝統的に良品とされている純系「大和当帰」について、クラシエは中国吉林省延辺朝鮮族自治州にて栽培技術を確立し、「延辺当帰」として実用化しています。

  • 1. 当帰の生産用栽培地
    1. 当帰の生産用栽培地
  • 2. 生産に供する良質な種子を得るための花序剪定技術指導をしている様子
    2. 生産に供する良質な種子を得るための
    花序剪定技術指導をしている様子
  • 3. 収穫した当帰のハサ掛け
    3. 収穫した当帰のハサ掛け

栽培研究により有用性の高い種苗の選抜や、
栽培技術の開発を進めています。

クラシエでは栽培研究のため、日本国内及び中国に複数の試験栽培地を設置し、植物の特性に合わせた栽培研究の環境を確保しています。また、外部機関との技術交流も含めて、より有用で高品質の種苗選抜、栽培法開発を進め、原料生薬の更なる改良を目指しています。

生薬産地での生産から集荷に至るまで、各工程の管理に努め、
トレーサビリティの確立を図っています。

漢方薬の品質を直接左右するのは、言うまでもなく原料となる生薬です。一定品質の生薬を安定的に確保することが求められることから、産地における基原種の限定、栽培方法、加工条件など、生薬の生産工程の管理はきわめて重要になってきます。クラシエでは各産地における生産状況の把握に努め、トレーサビリティの確立を図るとともに品質向上、安定化に向けた取り組みを進めています。
例えば、葛根湯は葛根、麻黄、桂皮、芍薬、大棗、生姜、甘草の7種の生薬を原料としますが、それらは主に中国の5省(自治区)を産地とし、それぞれの生産、加工、流通経路などの確認を行い、更なる品質安定化に努めています。

葛根湯構成生薬の産地

湯剤と同等の漢方エキス製剤を目指して

原料生薬の厳選から最終製品まで、一貫した品質管理と湯剤に近づけるためのさまざまな技術的工夫がクラシエ医療用漢方製剤の品質を確保しています。

製造工程