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十味敗毒湯
十味敗毒湯

臨床報告

■ご所属は論文発表当時のものです。

Mini-scarを防ぐ痤瘡の漢方治療
phil漢方74: 18-20, 2019
許 郁江*
*ほう皮フ科クリニック

〔概 要〕

尋常性痤瘡は人口の90%が経験する皮膚疾患だが、医療機関を受診する痤瘡患者は10%に過ぎず、受診した患者の満足度も十分とは言えない。また、痤瘡瘢痕も多くの患者が気にする症状だが治療法は確立されていない。痤瘡の炎症期に積極的な治療を行うことが痤瘡瘢痕形成予防に繋がると考えられ、患者のQOL改善にもなる。今回、十味敗毒湯とBPO製剤を中心とした併用療法の有用性について対照群との比較検証を行ったので報告する。

外部サイト phil漢方74:18-20,2019

慢性特発性蕁麻疹に対する十味敗毒湯の効果: ランダム化比較試験
Impact of Jumihaidokuto (Shi-Wei-Bai-Du-Tang) on treatment of chronic spontaneous urticaria: A randomized controlled study
Chinese Journal of Integrative Medicine 25:820–824,2019
室田 浩之*、小豆澤 宏明*、片山 一朗*
*大阪大学大学院医学系研究科 情報統合医学皮膚科学教室

〔概 要〕

慢性特発性蕁麻疹(Chronic Spontaneous Urticaria:CSU)は4週間以上、痒みを伴う膨疹の出没を繰り返す皮膚疾患である。CSUの症状は、患者の日常生活に支障を来し、著しいQuality of Life(QOL)の低下をもたらすことがある。抗ヒスタミン薬はCSUの治療の第一選択であり、投与により十分な治療効果を得ることができる。効果不十分の場合は抗ヒスタミン薬の投与量を増量したり、抗ロイコトリエン薬やH2拮抗薬の投与を考慮する。試行的治療として免疫抑制剤があるが、CSUの症状を一時的に抑制できるものの、精神的ストレスや肉体疲労、感染症により早期に再発してしまう可能性がある。このようにCSUの管理には長期に及ぶ薬物治療が必要であり、安全で効果的な治療が求められる。

漢方薬の十味敗毒湯は「じんましん」の適応を持ち、蕁麻疹に対する臨床報告はいくらかあるものの、ランダム化比較試験による臨床効果を検討した報告はこれまでにない。そこで今回、1ヵ月以上罹病しているCSU患者のうち抗ヒスタミン薬を1ヵ月以上服用している者を対象に、抗ヒスタミン薬の単独投与群と十味敗毒湯併用群における治療効果を調査するため、ランダム化比較試験を行った。

PDF GR-132
外部サイト https://link.springer.com/article/10.1007/s11655-017-2950-6

掌蹠膿疱症の疾患活動性に対する十味敗毒湯の臨床効果
Jumihaidokuto (Shi-Wei-Ba-Du-Tang), a Kampo Formula, Decreases the Disease Activity of Palmoplantar Pustulosis
Dermatology Research and Practice Vol. 2016: Article ID 4060673, 4 pages, 2016
三澤 恵*、牧野 輝彦*、井波 智恵子*、清水 忠道*
*富山大学大学院 医学薬学研究部 皮膚科学

〔概 要〕

掌蹠膿疱症(PPP: Palmoplantar Pustulosis)患者(n=10)に対し、既存の処方薬に加え、十味敗毒湯(KB-6;6.0g/日)を4~8週間投与した。結果、掌蹠膿疱症の面積・重症度指数(PPPASI)が十味敗毒湯投与後に減少した(p<0.05)。十味敗毒湯はPPP患者における有用な治療選択肢になると考えられる。

外部サイト http://dx.doi.org/10.1155/2016/4060673
phil漢方63:12-13,2017

過酸化ベンゾイルと十味敗毒湯の併用投与による効果の検討
phil漢方57: 18-21, 2015
野本 真由美*
*野本真由美スキンケアクリニック

〔概 要〕

過酸化ベンゾイル(BPO)は痤瘡に対して有用な薬剤であるが、使用時の皮膚への紅斑などの刺激症状が課題となっている。これに対して当院では、BPOに十味敗毒湯を併用投与することでBPOの刺激症状を軽減できる効果があると感じている。そこでBPOと十味敗毒湯の併用投与の有用性を評価する目的で、BPOを3週間外用した女性の尋常性痤瘡患者16例を調査対象とし、十味敗毒湯併用群11例とBPO単独群5例の二群に分け、顔の赤みスコアや治療満足度スコアの変化を調査した。その結果、十味敗毒湯併用群ではBPO外用後に顔の赤みスコアの有意な低下と、BPO単独群と比較して有意に高い治療満足度が認められた。以上から、十味敗毒湯はBPOでみられる皮膚の紅斑などの刺激症状を軽減しうる有用な薬剤であることが推察された。皮膚の刺激を感じやすい日本人に対しては、BPOと十味敗毒湯の併用療法を推奨したい。

外部サイト phil漢方57:18-21,2015

十味敗毒湯による痤瘡治療のアドヒアランス向上の試み
phil漢方57: 26-28, 2015
瀬川 郁雄*
*星が丘瀬川皮膚科クリニック

〔概 要〕

アダパレンは痤瘡治療を行う上で有効な薬剤であるが、効果発現までに時間を要し、副作用が多いことから、脱落する患者が多い。今回、十味敗毒湯を痤瘡治療の初診時から取り入れることで、アダパレン処方患者の脱落率、定着率を改善することができたので報告する。

外部サイト phil漢方57:26-28,2015

十味敗毒湯の患者満足度を含めた尋常性痤瘡に対する臨床効果について
phil漢方52: 26-28, 2015
松尾 兼幸*
*松尾けんこうクリニック

〔概 要〕

尋常性痤瘡とは、主に思春期の男性や女性の顔面部に生じる毛包一致性の丘疹あるいは膿疱をもつ炎症性反応である。今回、この尋常性痤瘡に対し十味敗毒湯の臨床効果を検討した。患者満足度については局所皮膚症状において90%以上の患者が改善を自覚していた。また臨床効果の判定では、全皮疹数が減少し、さらに開放面皰、閉鎖面皰、紅色丘疹及び膿疱の全てにおいても有意な減少が認められた。

外部サイト phil漢方52:26-28,2015

尋常性痤瘡患者に対する十味敗毒湯(桜皮配合)の臨床効果と作用機序
Mechanism of Action of Cherry Bark-containing Jumihaidokuto (Shi-Wei-Bai-Du-Tang) and Its Clinical Benefit in Patients with Acne Vulgaris
西日本皮膚科76(2): 140-146, 2014
竹村 司*1、遠野 弘美*2、与茂田 敏*2、大窪 敏樹*2
*1 医療法人社団智徳会 志木駅前皮膚科
*2 クラシエ製薬株式会社・漢方研究所

〔概 要〕

十味敗毒湯は化膿性皮膚疾患などの適応を持つ医療用漢方エキス製剤である。出典の違いにより桜皮(ヤマザクラ Prunus jamasakura Siebold(バラ科))配合と、樸樕(クヌギ Quercus acutissima Carruthers(ブナ科))配合のものが存在するが、これまでの使用経験から、女性の尋常性痤瘡に対しては桜皮配合の十味敗毒湯が奏効すると考えている。

今回筆者らは、女性の中等症以上の尋常性痤瘡患者を中心とし、十味敗毒湯エキス製剤の内服と外用抗菌薬(クリンダマイシンリン酸エステル製剤)併用による治療効果を検討した。その結果、投与期間12週の炎症性皮疹の累積改善率は77.3%であり、調査薬剤による副作用はみられず両者の併用療法は臨床的有用性が認められた。

PDF GR-141
外部サイト http://doi.org/10.2336/nishinihonhifu.76.140

尋常性痤瘡に対する十味敗毒湯(錠剤)の有用性
医学と薬学68(1): 123-126, 2012
飯室 諭*
*飯室皮膚科

〔概 要〕

尋常性痤瘡には一般的に、抗菌薬外用やアダパレン外用を中心に、症状により抗菌薬内服などを併用する薬物治療が行われている。抗菌薬内服は有効性が高いものの、継続服用となる場合には副作用への注意が必要である。

一方、漢方薬もその有効性が報告されているが、漢方薬特有の味や匂いを苦手とする患者では、服用拒否や継続服用が困難となるケースを経験する。漢方薬の味や匂いが苦手な患者には錠剤を選択することで漢方薬の服用コンプライアンスが向上し、治療効果につながる可能性が期待できることから、尋常性痤瘡患者に対して、十味敗毒湯の「錠剤」による有用性を検討した。その結果、非炎症性皮疹数および炎症性皮疹数が有意に減少し、皮疹の改善が認められた。また、本剤に起因する副作用は認められなかった。

PDF GR-070

アトピー性皮膚炎患者の皮膚症状に対する十味敗毒湯の効果-皮疹要素別の検討-
Effect of Jumihaidokuto (Shi-Wei-Bai-Du-Tang) on Dermatological Symptoms of Patients with Atopic Dermatitis : Evaluation of Eruption Elements
皮膚の科学10(1): 34-40, 2011
羽白 誠*1、 松本 千穂*2、 滝尻 珍重*3、 北場 俊*4、 室田 浩之*4、 片山 一朗*4
*1 大阪警察病院皮膚科
*2 箕面市立病院皮膚科
*3 吹田市民病院皮膚科
*4 大阪大学大学院医学系研究科情報統合医学講座皮膚科学

〔概 要〕

今回我々は、標準治療(ステロイド外用剤、タクロリムス外用剤、保湿剤、経口抗ヒスタミン剤)により加療中のアトピー性皮膚炎 (AD) 患者54例に漢方薬である十味敗毒湯を併用した結果、全体で特に問題となる副作用もなく、12週間の投与を終了したもののうち43例が有効性の解析対象となった。皮疹重症度点数は4週後より有意に低下し (p<0.001)、皮疹改善度は投与終了時の12週後45.8±23.1%であった。十味敗毒湯は皮疹の3要素および面積に対し、いずれも有意な抑制効果を示した。中でも湿潤・痂皮が最も改善しており、面積に対して有意に高く、次いで紅斑・急性期丘疹であった。また、治療前の各皮疹要素が占める割合で表した要素別比率と皮疹改善度との相関性についても検討した結果、慢性丘疹・結節・苔癬化の比率と皮疹改善度とが負の相関性を示し (p<0.05)、慢性丘疹・結節・苔癬化の比率が高いと治療に抵抗性であることが示唆された。以上の結果から、AD 治療における十味敗毒湯の使用目標を西洋医学的に観察した皮膚症状により判断し、治療の選択肢の1つとして十味敗毒湯を用いることができると思われた。

外部サイト https://www.jstage.jst.go.jp/article/skinresearch/10/1/10_34/_article/-char/ja/
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