Kracie

MENU

十味敗毒湯
十味敗毒湯

基礎報告

■ご所属は論文発表当時のものです。

桜皮配合十味敗毒湯のエストロゲン様作用およびエストロゲン分泌促進作用について
Estrogenic effects and promotional effects of estrogen secretion of cherry bark-containing jumihaidokuto
医学と薬学76(10): 1449-1456, 2019
道原 成和*、張 群*、張 紹輝*、今村 知代*、韓 立坤*、高橋 隆二*
*クラシエ製薬株式会社・漢方研究所

〔概 要〕

本検討では、乳癌細胞株MCF-7を用いた評価系で桜皮配合十味敗毒湯にエストロゲン様作用が認められた。桜皮配合十味敗毒湯のエストロゲン様作用には構成生薬の桜皮と甘草が大きく寄与していることが明らかになった。また、甘草のエストロゲン様作用に比べて、桜皮のほうがより強い傾向にあることが示唆された。桜皮の寄与を確かめるため、桜皮一味抜き十味敗毒湯を調製し、MCF-7でのエストロゲン様作用を検討した。桜皮配合十味敗毒湯のエストロゲン様作用に比べて、桜皮一味抜き十味敗毒湯でその作用が有意に減弱した。同様に、ヒト皮膚正常線維芽細胞株CCD-1064Skを用いた評価系でのエストロゲン分泌促進作用を検討した結果、桜皮配合十味敗毒湯でエストロゲン分泌量の増加が認められた。これに対して、桜皮一味抜き十味敗毒湯でエストロゲン分泌量の増加は認められなかった。このことから、桜皮配合十味敗毒湯のエストロゲン様作用およびエストロゲン分泌促進作用に桜皮が大きく寄与していることが示唆された。以上のことより、桜皮配合十味敗毒湯は、主に桜皮のエストロゲン様作用とエストロゲン分泌促進作用を介して尋常性痤瘡やアトピー性皮膚炎の臨床症状を改善しうると考えられた。

Propionibacterium acnesに対する好中球の炎症応答に与える十味敗毒湯(桜皮処方)の効果
Effect of Pruni Cortex-containing Jumihaidokuto (Shi-Wei-Bai-Du-Tang) on Propionibacterium acnes-induced inflammatory responses of neutrophil
医学と薬学73(10): 1265-1273, 2016
千葉 殖幹*、藤田 日奈*、与茂田 敏*、高橋 隆二*
*クラシエ製薬株式会社・漢方研究所

〔概 要〕

不活性化アクネ菌(HPA)を好中球細胞に接触させ、十味敗毒湯(桜皮)添加後に、細胞内外で産生される次亜塩素酸イオン量、および炎症応答により伸長される好中球の寿命に対する影響をin vitroで評価した。さらに皮内HPA注入による炎症惹起モデルを用いて、経時的な皮膚の腫脹の変動および治療後の赤みの測定、および組織中に集積する好中球の染色を実施した。その結果、活性化された好中球細胞内外で産生される毒性の強い次亜塩素酸イオンは、十味敗毒湯(50μg/mL)の存在下で、いずれも有意に減少した。また炎症刺激によって伸長した好中球の寿命の低下も認められた。炎症モデルに十味敗毒湯(1.2g/kg)を投与した群では、治療2週間後の炎症指標としての皮膚の腫脹や赤みの減少、および好中球の組織内での集積が減少していた。これらの結果から、十味敗毒湯は、好中球の一部の組織傷害性分子の放散を減少させるとともに、好中球性の炎症が局所で持続するのを抑制する可能性があることが示された。

PDF GR-125

アダパレンによる副作用症状に対する十味敗毒湯の改善効果
Jumihaidokuto protected adapalene induced skin impairment on ICR mice skin
医学と薬学73(8): 1017-1024, 2016
今村 知代*、村山 千明*、瀬島 健裕*、韓 立坤*、張 紹輝*、藤田 日奈*
*クラシエ製薬株式会社・漢方研究所

〔概 要〕

アダパレンは日本皮膚科学会の「尋常性痤瘡治療ガイドライン」で面皰ならびに軽症~重症の丘疹・膿疱の治療における第一選択薬として推奨されている。

本研究では、アダパレン0.1%をマウス背部皮膚に塗布することにより、皮膚症状の一部である皮膚の赤みや痒みを呈するモデルを構築し、これらの症状に対する十味敗毒湯の抑制作用の検討を行った。

PDF GR-121

十味敗毒湯および桜皮の皮脂合成に対する作用
The Effect of Jumihaidokuto (Shi-Wei-Bai-Du-Tang) and Cherry Bark (Pruni cortex) on sebum synthesis
医学と薬学73(5): 579-583, 2016
篠原 健志*、藤田 日奈*
*クラシエ製薬株式会社・漢方研究所

〔概 要〕

正常ハムスター皮脂腺細胞を用いてアンドロゲンのテストステロンによって皮脂合成を促進させ、十味敗毒湯およびその構成生薬である桜皮の皮脂合成抑制作用を検証した。本検討では桜皮配合十味敗毒湯および桜皮ともに濃度依存的に皮脂合成抑制作用が認められた。このことより、尋常性痤瘡の原因のひとつでもある皮脂過剰状態において、テストステロン依存性の皮脂合成に対して効果が認められた。

  • 抑肝散加陳皮半夏
  • 人参養栄湯