中国の大黄は古い時代にヨーロッパに伝わった.一説に紀元前であったという.下剤を必要としていたヨーロッパ人には大いに歓迎され,栽培利用された.学名の創始者リンネが命名したRheum
palmatum L.はこの栽培品に対してであった.そして近年,サイエンスが大黄の瀉下活性の本質を証明してしまった.大黄を下剤としたのはまさにヨーロッパ人なのである.今こそ東洋医学の立場で正しく解析する時ではなかろうか.
われらが先哲吉益東洞先生も『傷寒・金匱』の内容を歴観し,「張仲景は大黄の主たる効能を,特に毒を利する作用であるとしている.故に各処方中では主薬の薬効に随い,よって大黄のみが単用されることがない.例えば,黄連と合することにより心下痞を治し,水蛭・虻虫・桃仁と合することにより 血を治し,芒硝と合することにより堅塊を治し,甘草と合することにより急迫症状を治す…」と,多様な大黄の効能を解説し,解毒以外には薬効は特定されていない.大黄を昨今のように瀉下薬としてのみ評価研究することは,大黄の本質を見失うことになりはしないかと危惧される. |
中国産「大黄」の原植物
Rheum palmatum L.
高さは約2.5m

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