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十味敗毒湯
十味敗毒湯

基礎報告

■ご所属は論文発表当時のものです。

十味敗毒湯および桜皮の皮脂合成に対する作用

The Effect of Jumihaidokuto (Shi-Wei-Bai-Du-Tang) and Cherry Bark (Pruni cortex) on sebum synthesis
医学と薬学73(5): 579-583, 2016
篠原健志*、藤田日奈*
*クラシエ製薬株式会社・漢方研究所

〔概 要〕

テストステロンを添加することで皮脂合成を促進させた正常ハムスター皮脂腺細胞に、十味敗毒湯エキスおよびその構成生薬である桜皮エキスを添加し、皮脂合成抑制作用を検証した。その結果、十味敗毒湯エキスおよび桜皮エキスともに濃度依存的に皮脂合成抑制作用が認められた。以上のことから、十味敗毒湯は、テストステロン依存性の皮脂合成に対して、皮脂合成抑制作用を示すことが考えられる。

PDF GR-119

Propionibacterium acnesに対する好中球の炎症応答に与える十味敗毒湯(桜皮処方)の効果

Effect of Pruni Cortex-containing Jumihaidokuto (Shi-Wei-Bai-Du-Tang) on Propionibacterium acnes-induced inflammatory responses of neutrophil
医学と薬学73(10): 1265-1273, 2016
千葉殖幹*、藤田日奈*、与茂田敏*、高橋隆二*
*クラシエ製薬株式会社・漢方研究所

〔概 要〕

尋常性痤瘡の慢性的な炎症性反応で中心的な役割を果たす好中球に対する十味敗毒湯の影響を評価した。不活性化アクネ菌(HPA)を好中球細胞に接触させ、十味敗毒湯(桜皮)添加後に、細胞内外で産生される次亜塩素酸イオン量、および炎症応答により伸長される好中球の寿命に対する影響をin vitroで評価した。さらに皮内HPA注入による炎症惹起モデルを用いて、経時的な皮膚の腫脹の変動および治療後の赤みの測定、および組織中に集積する好中球の染色を実施した。その結果、活性化された好中球細胞内外で産生される毒性の強い次亜塩素酸イオンは、十味敗毒湯(50μg/mL)の存在下で、いずれも有意に減少した。また炎症刺激によって伸長した好中球の寿命の低下も認められた。炎症モデルに十味敗毒湯(1.2g/kg)を投与した群では、治療2週間後の炎症指標としての皮膚の腫脹や赤みの減少、および好中球の組織内での集積が減少していた。これらの結果から、十味敗毒湯は、好中球の一部の組織傷害性分子の放散を減少させるとともに、好中球性の炎症が局所で持続するのを抑制する可能性があることが示された。

PDF GR-125

桜皮及び桜皮成分のエストロゲン受容体β結合能の評価

Evaluation of Estrogen Receptor β Binding of Pruni Cortex and Its Constituents
薬学雑誌130(7): 989-997, 2010
遠野弘美*、堀井周文*、布施貴史*、小此木明*、与茂田敏*
*クラシエ製薬株式会社・漢方研究所

〔概 要〕

桜皮は古くから日本の民間薬として解毒、咳嗽、湿疹及び蕁麻疹などに用いられており、漢方薬の十味敗毒湯の構成生薬の一つでもある。

本研究において、桜皮水抽出エキスにはエストロゲン受容体β(ERβ)結合能があることが確認された。桜皮成分をGC-MSで分析したところ、5つの成分が検出された(サクラネチン、ナリンゲニン、ゲニステイン、ゲンクワニン、アルクチゲニン)。これらの成分のERβ結合能を評価したところ、ゲニステイン(10ng/mlで60%)が最も高い結合能を示し、次いでナリンゲニン(1000ng/mlで60%)、サクラネチン(1000ng/mlで40%)であった。これらの結果から、十味敗毒湯に配合される桜皮は、尋常性痤瘡治療に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。

PDF GR-047
外部サイト http://doi.org/10.1248/yakushi.130.989

尋常性痤瘡治療における十味敗毒湯の桜皮配合の意義

Significance of cherry bark-formulation in Jumihaidokuto (Shi-Wei-Bai-Du-Tang) for acne vulgaris treatment
別冊BIO Clinica 3(2): 124-131, 2014
遠野弘美*1、与茂田敏*2、竹村 司*3
*1 クラシエホームプロダクツ株式会社 ビューティケア研究所
*2 クラシエ製薬株式会社・漢方研究所
*3 医療法人社団智徳会 志木駅前皮膚科

〔概 要〕

尋常性痤瘡などの化膿性皮膚疾患に用いられる十味敗毒湯の作用機序は、荊芥、甘草などの生薬による抗菌作用が主体と考えられてきた。それらに加え新たに桜皮による皮膚局所でのエストロゲン様作用および線維芽細胞からのエストロゲン分泌亢進作用も関与していることが示唆された。更に、桜皮には5α-リダクターゼ阻害作用、P. acnesに対する抗菌作用、リパーゼ阻害作用およびSuperoxide Dismutase様活性を有することが確認された。痤瘡治療においては、十味敗毒湯の構成生薬である桜皮が重要な役割を担っていることが考えられる。

PDF GR-105
  • 抑肝散加陳皮半夏
  • 人参養栄湯