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十味敗毒湯
十味敗毒湯

基礎報告

■ご所属は論文発表当時のものです。

Propionibacterium acnesに対する好中球の炎症応答に与える十味敗毒湯(桜皮処方)の効果
Effect of Pruni Cortex-containing Jumihaidokuto (Shi-Wei-Bai-Du-Tang) on Propionibacterium acnes-induced inflammatory responses of neutrophil
医学と薬学73(10): 1265-1273, 2016
千葉殖幹*、藤田日奈*、与茂田敏*、高橋隆二*
*クラシエ製薬株式会社・漢方研究所

〔概 要〕

尋常性痤瘡の慢性的な炎症性反応で中心的な役割を果たす好中球に対する十味敗毒湯の影響を評価した。不活性化アクネ菌(HPA)を好中球細胞に接触させ、十味敗毒湯(桜皮)添加後に、細胞内外で産生される次亜塩素酸イオン量、および炎症応答により伸長される好中球の寿命に対する影響をin vitroで評価した。さらに皮内HPA注入による炎症惹起モデルを用いて、経時的な皮膚の腫脹の変動および治療後の赤みの測定、および組織中に集積する好中球の染色を実施した。その結果、活性化された好中球細胞内外で産生される毒性の強い次亜塩素酸イオンは、十味敗毒湯(50μg/mL)の存在下で、いずれも有意に減少した。また炎症刺激によって伸長した好中球の寿命の低下も認められた。炎症モデルに十味敗毒湯(1.2g/kg)を投与した群では、治療2週間後の炎症指標としての皮膚の腫脹や赤みの減少、および好中球の組織内での集積が減少していた。これらの結果から、十味敗毒湯は、好中球の一部の組織傷害性分子の放散を減少させるとともに、好中球性の炎症が局所で持続するのを抑制する可能性があることが示された。

PDF GR-125
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