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池下 育子 先生

監修:池下レディースクリニック銀座
池下 育子 先生

女性のライフサイクルとライフスタイルは、
女性ホルモンによってコントロールされています。

女性のライフサイクルは、小児期(0~7歳)、思春期(8~19歳)、成熟期(20~45歳)、更年期(46歳~55歳)、老年期(56歳~)に分けることができます。すべての女性は思春期を迎えて「妊婦」という性を引き受け、成熟期を経て更年期を迎え、「妊婦」としての役割を終えます。女性のライフサイクルは、エストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンの変化によって、ゆっくりと移り変わっていくのです。

女性ホルモン分泌量の変化と女性ライフサイクルの関係
池下育子:「明るく過ごす女性の更年期」より一部改変

 思春期は、進学問題や初めての恋愛など、悩み多き時期です。月経も始めのうちは不安定ですが、女性ホルモンの分泌が安定してくるにつれ、周期も整ってきます。
 成熟期では、恋愛・結婚・妊娠・出産・育児など、人生の大きなイベントをいくつも経験します。女性ホルモンの分泌もピークに達し、女性としていちばん輝ける時期です。しかしその一方で、仕事と家庭の両立に悩んだり、社会的責任の重圧を感じたり、ストレスから心身のバランスを崩しやすい時期でもあります。
 更年期に入ると育児が終了。老年期を迎えた親の介護などが始まります。この時期、卵巣機能の低下やその他の要因により、更年期障害が起こりやすくなり、さまざまな不調を訴える女性が多くなります。
 このように、女性ホルモンの変化により、女性のライフサイクルは移り変わっていきます。そしてライフサイクルの移り変わりと共に、女性のライフスタイルも変化していくのです。

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2つの女性ホルモンは卵巣から分泌されています。
更年期では分泌量が低下し、さまざまな不調が現れます。

私たちの体の中には約40種類のホルモンが作用していて、生命を維持したり、男女の違いを作ったり、新陳代謝を促したり、感情をコントロールしたり、さまざまな働きをしています。ホルモンの分泌をコントロールしているのは、脳の中枢にある視床下部。視床下部が正常に働き、ホルモンがバランスよく作用しているときは体調も良好ですが、ひとたびそのバランスが崩れると、私たちはさまざまな不調にみまわれます。私たちの体は、ホルモンによってコントロールされているのです。

私たちの体を支配しているホルモン
体内で分泌される主なホルモン
池下育子:「明るく過ごす女性の更年期」より一部改変

 たくさんあるホルモンの中でも、とくに女性と関係が深いのが、卵巣から分泌される女性ホルモンです。女性ホルモンには、卵胞ホルモンと呼ばれるエストロゲンと、黄体ホルモンと呼ばれるプロゲステロンの2種類あります。
 エストロゲンは、別名「美人ホルモン」。思春期から分泌がスタートし、女性らしい丸みをおびたボディラインを作り上げるとともに、コラーゲンやエラスチンの生成を活発化して肌や髪を艶やかにします。また、乳腺を刺激し、排卵を促し、子宮内膜を増殖させるなど、体を妊娠しやすい状態に整えます。
 一方、プロゲステロンは、妊娠を維持するためのホルモンです。受精卵が着床しやすいように子宮内膜を整え、妊娠と出産の準備のために脂肪や水分を体内に取り込み、皮脂の分泌も活発化させます。妊娠しない女性にとっては美容面でのマイナスが気になるホルモンとも言えます。
 初潮から閉経まで、女性は毎月、月経を区切りとして2つのホルモン分泌の増減がくり返されます。20代から30代にかけては卵巣の機能も活発で、2種類の女性ホルモンがバランスよく分泌されていますが、40代を迎える頃から卵巣の機能は徐々に低下。女性ホルモンの分泌も減少し、やがて閉経を迎えます。

私たちの体を支配しているホルモン
更年期障害の成因
卵巣機能の低下
池下育子:「女性のからだと心、安心辞典」より 一部改変

 閉経前後の約10年間を「更年期」と呼びますが、この時期、女性の体は卵巣機能の低下に伴い、更年期障害と呼ばれるさまざまな不調にみまわれます。とはいえ、更年期の女性すべてに、同じような不調が現れるわけではありません。なぜなら、更年期障害を引き起こす原因は、「卵巣機能の低下」のほかに「本人の性格」や「環境因子」も関係してくるからです。更年期障害はこれら3つの輪の関わり方によって、さまざまに姿を変えて現れます。
 更年期障害の治療には、薬物療法、心理療法、食事療法などがありますが、なかでも注目されているのがホルモン補充療法(HRT)です。
 ホルモン補充療法とは、更年期のホルモン低下に対し、人工的に女性ホルモンを補充することで症状の緩和を図るというもの。エストロゲンとプロゲステロンの2つのホルモンを組み合わせて投与し、ホットフラッシュ(ほてりやのぼせ)や不眠、イライラに効果的と言われています。しかしその一方で、最近では、長期間の投与により乳癌、痴呆、心臓病、脳卒中などの発症を高める危険性も指摘されているため、使用には十分な注意が必要です。

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ストレスの多い現代社会。女性はストレスにより、
心身のバランスを崩しやすいのです。

「会社の上司とうまくいかない」「失恋した」「仕事と家庭の両立ができない」など、現代の女性は日頃からたくさんのストレスに囲まれて生活しています。現代はストレスの多い時代。ストレスがない状態というものはないと言ってもいいでしょう。
 ストレスの感じ方は人それぞれ。同じようなストレスを、軽く流せてしまえる人もいれば、重大に受け止めてしまう人もいます。しかし最近では、女性の社会進出に伴い、ストレスによって体の不調を訴える女性が確実に増えてきています。

ストレスが原因で現れる病気
池下育子:「やさしくわかる女性の医学」より 一部改変

 緊張や不安など、強い感情が生まれたとき、人はストレスを感じます。そしてこのストレスは、脳の中枢にある視床下部に影響を与えます。視床下部はホルモンの分泌、自律神経系、情動などをコントロールしている、いわば司令塔。女性は月経周期によってホルモンバランスが大きく変動するため、自律神経系もその影響を受けやすく、さらにストレスが加わることで、トラブルを起こしやすいのです。
 最近、よく耳にする自律神経失調症は、ストレスによって引き起こされる病気の代表格です。自律神経は、呼吸・循環・消化などの生命活動の緊張を高める「交感神経」と、緊張を鎮めてリラックスさせる「副交感神経」によって成り立っていますが、この2つの神経の切り替えがうまくいかなくなり、さまざまな不調をきたした状態を自律神経失調症と呼んでいます。その症状は、疲労感、のぼせ、冷え、動悸、めまい、月経不順など多岐にわたります。
 自律神経失調症の治療法にはいろいろありますが、例えば胃の痛みには鎮痛剤、便秘には緩下剤、不眠には催眠剤というように、対症療法の薬を処方しながら、生活習慣の見直しやカウンセリングなども行い、根気強く治療していきます。

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漢方薬は西洋薬とは違ったアプローチで、
女性の心身バランスを整えてくれます。

 そして近年、自律神経失調症や更年期障害など、女性の体のさまざまな不調の改善のために、積極的に使用されているのが漢方薬です。
 西洋医学では、頭痛、不眠、イライラなど、各症状ごとに薬を処方しますが、東洋医学では、心と体は切り離せないものと考え、患者さんの体質改善を目的に漢方薬を処方します。体を部位ごとに切り離すのではなく、トータルでみる東洋医学のスタンスは、ホルモンバランスや自律神経系が乱れやすい女性にとって、理に叶ったアプローチとも言えます。
 東洋医学では体が不調をきたすと、それは「気・血・水」(気のめぐり・血液の循環・水分の代謝)のバランスが崩れたとみなします。「気・血・水」をコントロールしているのは視床下部ですが、漢方薬は視床下部に働きかけることで、「気・血・水」のバランスを整えると考えられています。

西洋医学と東洋医学の考え方

 西洋医学と東洋医学のアプローチの違いを、月経前症候群(PMS)を例にとって考えてみましょう。PMSは体内で分泌される女性ホルモンが、エストロゲンからプロゲステロンに切り替わるために起こる不快症状です。イライラ、めまい、頭痛、腰痛など、さまざまな症状が現れますが、西洋医学ではそれぞれの症状に対して薬を処方します。一方、東洋医学ではPMSを「血が滞っている状態」とみなし、患者さんの体質に合った漢方薬を処方するのです。
 西洋薬に比べると即効性が低いと言われる漢方薬ですが、なかには2~3日で効果が現れるものもあり、月経痛の緩和に漢方薬を処方することもあります。そのほか、ストレスによって引き起こされる摂食障害やヒステリーなどにも、漢方薬が穏やかな効果を発揮する例が少なくありません。また、抗うつ剤や精神安定剤などの西洋薬と漢方薬を併用することで、西洋薬の量を無理なく減らすこともできます。
 今年に入り、「更年期障害によるイライラの改善に漢方薬が有効」という科学的データも発表されました。西洋薬とは異なるアプローチで、女性の体をトータルに整えてくれる漢方薬は、婦人科領域において今後ますます注目されていくでしょう。