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症状別 漢方治療の実際 にきび

大人のにきびの原因は、ストレスや不規則な生活

最近にきびに悩む20~30代の女性が増えています。思春期ににきびができやすいのは、体がつくられる過程でホルモンバランスが安定しないことが関係しています。思春期を過ぎてホルモンバランスが安定すれば、自然ににきびも治るのが普通です。大人になってにきびができるのは、ストレスや不規則な生活によってホルモンバランスが乱れることが関係していると考えられています。

抗生物質による根治は難しい

西洋医学によるにきびの治療には、主に抗生物質、ビタミン剤、外用剤が使われます。
抗生物質を投与すると確かににきびの新生は減ることが多いのですが、中止するとまた新生してくるケースが多いようです。アクネ菌は皮膚の常在菌なので抗生物質でいくら殺菌しても、投与中止と同時にまた繁殖してくるのです。それでは抗生物質を長期投与すればよいかというと、副作用の観点から、おすすめはできません。やはり抗生物質に頼らずに皮膚本来の免疫力を高める必要があり、漢方がとても有効なのです。

治るまで数ヵ月は我慢

大人のにきびは生理周期(ホルモンバランス)の影響を受けるため、1ヵ月の間に状態が大きく変化します。生理前は黄体ホルモンの影響でにきびが悪化しやすく、生理が終わると落ち着きます。ホルモンバランスは4週間で1回転する歯車のようなものです。一度バランスを崩した歯車は、たとえ漢方治療を始めても、何回転かしないと正常な状態には戻りません。にきびが直線的によくなることは稀で、多くの場合は波があり、その波が少しずつ小さくなり、徐々に少なくなっていきます。根治するまでに少なくとも数ヵ月はかかるので、患者さんの理解を得るようにしています。

症例 桂枝加竜骨牡蛎湯でにきびが改善

生真面目な性格のD子さん。職場での対人関係のストレスから胃潰瘍になってしまいました。会社を退職しましたが、体調は一向によくなりません。肌も荒れてかさつき、にきびがぽつぽつと目立つようになる始末。真面目な彼女のこと、対人関係のストレスは解消されても、今度は会社を辞めて何もしないでいる自分が許せなくなったようです。
「食事はきちんととっていますか?」
「いえ、なんとなく食欲がなくて…」
受け答えも弱々しいうえに、体に力がない、見るからに体調が悪そうな「気虚」の症状が見られます。
このようなタイプは、「気」を高める補気剤の処方とともに、「気」が乱れる原因であるストレスを取り除くことが大切です。
D子さんには桂枝加竜骨牡蠣湯を処方し、すぐに始められる具体的な目標として「毎日ジムに通って運動すること」を提案しました。体を動かすと、自然とお腹がすいてきます。ご飯をきちんと取る生活をはじめると、体調も良くなり、肌のトラブルも改善されてきました。

タイプ別 にきびの漢方処方

ここではにきび治療に用いられる代表的な漢方処方を紹介します。処方にあたっては、さまざまな情報を総合的に判断し、その人に最も合う漢方薬を選びます。

代表的なにきびの漢方処方
ホルモンバランスの乱れ、「血」の乱れが関係しているタイプ
当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸(以上、婦人科三大処方)、湯経湯、桃核承気湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯
胃腸のトラブル(便秘、下痢、消化不良など)が関係しているタイプ
四君子湯、六君子湯、安中散、半夏瀉心湯
ストレスによる「気」の乱れが関係しているタイプ
半夏厚朴湯、抑肝散、桂枝加竜骨牡蛎湯
にきびの炎症(熱)が強いタイプ
清上防風湯(炎症が強く、脂性肌で顔全体に赤いにきびが散らばっている場合)
荊芥連翹湯(皮膚や粘膜が弱く、鼻炎や扁桃炎がある場合)
十味敗毒湯(背中におできのような大きなにきびができ、化膿しやすい体質の場合)